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数の感覚を身につける
 
 
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数の感覚(数に強くなる)を身につける 2008.4/1

 さて、問題です。
  イチロー選手が所属する大リーグのマリナーズのフランチャイズはアメリカ西海岸にあるシアトルです。シアトルと日本の時差は17時間です。すなわち日本はシアトルより17時間早いのです。
シアトルの時間で、20日の午後8時に試合が始まるとすると、日本時間では何日の何時に試合が始まることになりますか?
 簡単な問題ですね。答えは21時の午後1時です。暗算でできますね。
 ところであなたはこの計算をどのようにしましたか?
 一般に計算するなら、日本は17時間早いのですから、
 20日午後8時+17時間
=20日午後8時+4時間+13時間
=21日午前0時+13時間
=21日21日午後1時
と計算します。この計算方法ですると、少し時間がかかります。
 この計算を数感覚がある人がやるとすぐに答えを出します。数感覚がある人はどのように計算したのでしょうか。
 1日は24時間ですから、17時間早いというのは、1日たった時間より7時間遅いと考えます。
 すなわち20日午後8時+17時間は21日午後8時ー7時間と計算して21日午後1時となるのです。
 前者と後者の方法でやっても時間はたいして違いません。しかし、世の中で生きていく上では意外と大きな差になります。なぜなら数感覚ある人(数に強い人)の方がはるかに仕事ができるからです。
 意外に思われるかも知れませんが、数を扱うのは何も数学だけではありません。すべてにおいて数が土台になっているのです。もっというと、数学ができるから数に強いのではないのです。逆に数学ができなくても数に強くなれます。
 
 次の問題です。
 オリンピックの100m競争の金メダリストはだいたい10秒で100mを走ります。それではこの金メダリストと時速50kmで動く車とはどちらが速いでしょうか?
 すぐに答えられましたか?
  答えは時速50kmで動く車です。以前、この質問をしたら、かなりの人が金メダリストといったことがあります。感覚的には金メダリストの方が速いように感じますが・・・・
 100mを10秒で走る金メダリストは60秒すなわち1分では600m
1時間で600m×60=3600m=36km 走ります。
よって、時速50kmで動く自動車の方が速いのです。
 今の計算をすばやくできる人が数に強い人というのです。生きて行く上で、このような計算をする場合は、それこそ数限りなくあります。一つ一つの計算の差が小さくても計算することがたくさんになると大きな差になります。

 
 実業家でも政治家でもサラリーマンでも、もっというと弁護士でも数に強い人が大成します。優れた会計士は、1枚のバランスシートを見て(世界のトヨタでもバランスシートは1枚です)、その会社の経営状態を瞬時に判断することができます。

 
  それでは数に強くなるにはどうすればよいのか?やはり数になれることです。なれるとは恐れずどんどん使ってみることです。「私は数字に弱いから」と言っていたらダメです。本人は数字くらい弱くてもかまわないと思っているかも知れませんが、数字に弱いというのは致命的なことなのです。
 数学というとすぐ論理力といいますが、数に強くなるというのは論理力ではなく感覚です。この感覚を磨くためには常日頃数で表されたものに関心をもつことです。
 1ドルが100円から95円に円高になったら、何故こんなに大騒ぎするのかよく考えてみてください。

 
数学を勉強するときの心構え 2007.12/7

 アメリカでいや全世界で発明王といったらやはりエジソンでしょう。もしエジソンがいなかったら世の中は未だに真暗だったかもしれません。(電燈はエジソンが発明しました)
そのエジソンの学歴を見ると、ハーバード大学卒業かと思いきや、何と小学校中退です。世界の発明王は小学校すら卒業していないのです!これはいかに?
 
 エジソン少年は好奇心が旺盛で、いろいろなものに興味をもちました。ただ、興味をもつのはいいのですが、回りの人たちに「何でこうなるの?」「なぜああなるの?」ときき回ったそうです。2度や3度ならやさしく教えてやるのですが、10度や20度になると普通の人なら閉口してしまいます。小学校の先生といえどもエジソン少年だけにかかわっていられるわけでなく、うるさく質問するエジソンを担任の先生が見離しました。かくて、エジソン少年は小学校を去る羽目になったのです。エジソン少年を教育したのは彼の母親でした。やはり母親は偉大です。なぜ偉大かというと、自分の子供に対して、他人なら嫌がることでも母親は全く嫌がらないからです。
 
 さて、このエジソンの逸話には、勉強をする上で、特に科学を勉強する上でとても大事なことが含まれています。「何故(Why)?」と疑問に思うことです。科学の女王である数学(このことはガウスがいいました。さらに彼は数学の中での女王は整数論であるといっています)を勉強する上でも、この「何故(Why)?」と思う心は滅茶苦茶に大事なことです。
 
 数学を勉強する上で大切な必要条件はいつも心に太陽でなく、
       いつも心に何故(Why)をもつ
 ことなのです。
 
 数学は曖昧さを徹底的に排除します。論理とは曖昧ではないことをいいます。数学の証明において、自分で証明できない定理をある証明に用いてはいけないのです。あきらかに自分で証明できるものしか定理として使ってはいけないのです。

数学を勉強するときの心構え
数学を勉強するときの心構え
数学を勉強するときの心構え
それでは次回をおたのしみ。
 
数学の勉強における大きな誤解 2007.11/1

 数学についてはいろいろな風説が流れています。「数学は計算力だ!」「数学は論理力だ!」「数学はテクニックだ!」「数学は暗記だ!」など数をあげたら切がありません。どれも当たっているようですが、なんとなく腑に落ちないところがあります。

 上記の「数学は論理力だ!」について考えて見ましょう。この言葉は「数学は計算力だ!」を卑下したときによく使われるようです。「数学は論理力だ」=「数学において計算力はあまり重要でない」と考えてもよいでしょう。「数学において計算力はあまり重要でない」とはっきり言って暴論です。数学の王様といわれるガウスの何よりも素晴らしいのはその計算力です。ガウスにしろ、オイラーフェルマーなどはコンピュータ顔まけの計算力の持主です。ガウスの数学的手法はいろいろ計算をして、その結果から法則を導きだすというもので、いわゆる帰納的な考え方が徹底していました。

        公式1
      公式2

 となります。これは素数定理といって、初等整数論の重要な1つの定理です。ガウスはこの定理を証明していませんが15歳のときこの定理が成り立つという予想はしています。コンピュータのなかった時代、どうしてこの定理を予想したのでしょう。その計算は驚きを超えて、恐怖すら感じます。
 1993年ワイルズによってフェルマーの定理が証明されました。350年間近く証明されなかったのですが、証明には多大なる計算力が必要です。
 
 あまり例をあげてもしょうがないのですが、やはり数学には計算力が必要です。そして論理力も必要なのです。そして直感力も必要です。「数学には直感力が必要」が独り歩きして、「数学は直感力がすべて」などという非論理的なことをいう輩もいますが、計算力そして論理力を高めるための訓練をしない人には直感力は身に付きません。
 最後に、特に大学受験数学について一言。私が一番嫌いないや唾棄すべき言葉は「大学受験数学はテクニックで解ける」です。この言葉を発するする人は、いかに数学そして大学受験問題を知らないかです。なかにはテクニックで解ける問題もありますが、東大・京大のような名門大学になるとほれぼれするような良問が数多く見受けられます。はっきりいって東大の問題を解こうとすることが、日本人の数学力をどれだけ高めてきたことか。それは厳然とした事実なのです。
 
 東大・京大の問題は単なるテクニックでは解けないことをここで明確にしておきます。東大は計算力・論理力の総合力を試す問題、京大は論理力に重点をおいた(数学的センスといってもいいです)問題がよく出ます。
 大学入試問題を単なる選別テストだと思ったら大間違いです。大学入試問題は、その大学に入学するための一種の資格試験で、問題には「うちの大学ではこの問題を解ける人を求めているのです」というメッセージが込められているのです。ですから大学入試問題を見れば、その大学がどんな人材を求めているかがわかるし、問題そのものが大学の顔なのです。

2003年の東大(理科)の問題に次のような問題がでました。
円周率が3.05より大きいことを証明せよ。
  私はこの問題を見て感動しました。さすが東大だと思いました。この問題は高度な計算力や論理力は必要ないのですが、数学の本質がつまっているのです。πの値を求めることそのものが数学の歴史そのものといっても過言ではありません。

 いかにも東大・京大の問題が難しいように書きましたが、コツコツと正しい方法で学習すればほとんどの人が東大・京大の問題を解くことができます。その正しい方法とはやはり「学問に王道なし」で、基礎からじっくりとやっていくことです。
 
 日本の高校の数学はかなりハイレベルです。高校数学を学習するといわゆる高等数学の入口に立つことができます。一般社会人の人も、数学をもう一度勉強しようと思ったら、まず高校数学から学習することをお奨めします。数学道場では、学習対象者を選びません。どなたでも数学を勉強したいという人ならば歓迎します。

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